人は普段生活をしているだけで大小様々な決断をしています。
「今日のご飯は何にしようか」
「皿洗いをすぐにしようか」
「遅く帰って来て疲れているので風呂に入らずそのまま寝てしまおうか?」
「どんな洋服を着て行こうか」
など、成人は1日に約35,000もの決断をしているそうです。
普段そこまで意識していませんが、35,000の決断と考えるといかにこの数が膨大なのはわかりますよね。
決断疲れとは名前そのままで
決断を続けていくことで脳の疲労が蓄積していく現象のことで、その後の意思決定に影響が出ることを指します。
この決断疲れはだんだんと合理的に判断できなくなる影響から、「自我消耗」とも呼ばれています。
決断疲れを軽減する方法はあるのか?決断疲れをしてしまった場合の回復までの期間はどのくらいなのか?
この記事でお話をしていきたいと思いますので、ぜひ最後まで見ていってくださいね。
Contents
決断疲れの正体は?
何もしていないのに疲れたという日はありませんか?
冒頭で述べた通り、成人は1日に35,000にも及ぶ決断をしているため
疲れていてもなんら不思議ではありません。
つまり、人は生きている限り決断疲れというものを引き起こします。
生きて生活している限り決断疲れが起こるのは自然なことなので、完全に防ぐのは難しく徐々に疲れてしまうのは仕方ありません。
ここからはそんな決断疲れについて、もう少し向き合って見ていきましょう。
心理学でいう決断疲れとは
決断疲れとは「自我消耗」とも言われていて
短い時間の間にいくつもの選択をしたことで、その後の意思決定に影響がでて
いい判断が出来なくなってしまったり、冷静に分析して判断ができなくなってしまう状態を表します。
単純に言いますと疲れている状態のことを指します。
心理学の観点から言うと、細分化されたもので決断疲れが紹介されています。
・何を着るか
・どの活動を再開するか
・挨拶の仕方
・『ノー』と言うこと
・自分のペースを掴むこと
・コーラかオレンジジュースか
といった簡単なこと大きなこと含め、様々な決断を無意識にしています。
それだけでなく、より多くの決断を下すために起きた脳の疲労が影響し「燃え尽き症候群」のような状態の人もいるとか。
優秀な人ほど重要なポストを任されるので、重い決断することも多くなります。
重い決断、回数が多いほど心理的負担が増して脳の疲労が蓄積しやすくなるのは想像に難しくありません。
今までバリバリと仕事を頑張っていた人が急にやる気や気力を失っているのでしたら、それは燃え尽き症候群の一種かもしれません。
移り変わりの早い時代ですので、色々やり方を変えていく必要もあります。
そうした変化が原因で、こういった決断疲れも誘発されていくというのが現状にあります。
子育て育児でも決断疲れが?
子育て育児も決断疲れが生まれやすい状況といえます。
なぜなら子育て育児は、明確な正解が存在しないからです。
子育てをしていると
- この食材を与えていいのか?
- 少し調子が悪そうだが病院に連れて行った方がいいか?
- 夜にしっかり寝てくれないが成長に問題ないのか?
- 言うことをまったく聞かないが友達はできるのか?
- ゲームばかりで成長に問題はないのか
- 毎日公園に連れていくべきか
- 食べるものが偏っているが問題ないか
など細かいこというと、キリがないくらい心配になりますよね。
実際にその子によるところもあるので、今している行動が問題かどうかの正解はありません。
しかし、心配で心配なので何かしらの決断をすることになります。そんな決断を繰り返しているといつの間にかすごい疲れている→つまり「決断疲れ」状態にあります。
子供も月齢が低いと意思疎通が出来ないこともあり、困ってしまう事ってキリがありません。
喋れるようになったり、誰か他の大人のサポートがしっかりとあれば軽減はされますが最終的な判断は両親になります。
この時の決断を、どう扱いどう捉えるかで決断疲れの具合も変わることになります。
2:決断疲れを軽減させるポイントの紹介
ここからは決断疲れを軽減させるためのポイントについて紹介していきたいと思います。
毎日が何かしらの決断の連続なので、決断疲れをゼロにするのは難しいのですが軽減して軽くすることはできます。
一気にやろうなどと思わず少しずつ取り入れて、少しでも決断疲れを軽減させていきましょう。
3:やることやらないことを決める
まず一つ目の軽減ポイントとして、「やらないことを決める」ことです。
なんでもかんでもやろうとする気持ちではなく、必要なことをいかにやるかがポイントです。
要はあなたにとっての大事なことをしようという事になります。
あのスティーブ・ジョブスも言っていましたが「何をしてきたかと同じくらい、何をしてこなかったかを誇りたい。」という言葉を残しています。
「何をしてきた」というのは勿論誇るべき大事なことですが、「何をしてこなかったか」も同じくらい大事で重要なことなんだという話になります。
例えばなんでしょうか?
受験勉強をしている人であれば、勉強をするのは当然ですが勉強に関わらないことをしなかったということになりますかね。
でもそういった判断も人によります。
友達と1ヶ月に1回遊んで活力を得てより頑張れるなら遊んだ方が効果的かもしれません。
一方で、一度でも遊ぶと遊びたい気持ちを引きづり制限かけれなくなったりしてしまう人もいるかもしれません。
そういったタイプの人の場合は、1ヶ月に一回でも受験が終わるまでは遊ばない方がいいといえますよね。
なので状況とその人のタイプ次第で行動を変えていく必要はあります。
普段している行動の中で、自分の人生にとってそこまで重要でないけどなんとなくしてしまっている事はないか?
一度、自分に質問してみてください。
3:習慣化とセットでやろう
面倒なこと、嫌なことはついつい後回しにしてしまいがち。
これは人間であれば少なからずあると思います。
しかしそういった行動も習慣化して、「面倒」「後でやろう」といった理性が入り込む余地をなくすのがオススメです。
・食べ終わったらすぐに食器を洗う
・朝起きたら顔洗って歯磨きをする
・お風呂とセットで歯磨きをする
・トレーニングは家に帰ってきて座る前にやる
普段の自分のしていることと何かセットでできる事はないか?と考えてみるのがいいです。
「ついでにやってしまおう」と思うと簡単に始められます。人が思っている以上に「ついでに精神」はとても強いです。
3:すぐにできることはすぐにやる
すぐに出来る事はすぐにしましょう!
もっと具体的に言いますと2分以内に出来る事は「今すぐにやろう」ということになります。
手帳やスケジュール帳に書かないで、さっさと終わらせてしまうのがストレスなくやるコツになります。
先送りのタスクがあると、気になってしまったり・やるタイミングを探したり・やるかやらないかで悩んだりと様々なことがありますよね。
そんな悩みを抱えるよりも「2分以内でできるならさっさとやる」精神がいいと思います。
なぜ2分以内なのか?有名な仕事術であるGTD(Getting Things Done)メゾットの考え方から持ってきました。
・2分以内でできる事は今すぐやる
・2分以上かかることで他の人に任せられるのであれば他の人に任せる
・2分以上かかって自分にしかできない事なら後でやる
その時の時間が隙間時間で5分や10分しかないなら、この2分という時間を目安に行動してみては如何でしょうか。
2:まとめ
ここまで決断疲れの正体とその軽減方法を書いてきましたが如何でしたでしょうか。
成人は1日に35,000もの決断をしているといいますが、そもそもの話はその決断の数に驚きですよね。
大なり小なり、350,000もの決断をしていれば疲れるのも当然だなと思ってしまいます。
今回のテーマである「決断疲れ」を完全にゼロにはできませんが、理解して少し行動を変えるだけで今とは違った考え方ができ疲れにくい体になる可能性も高いです。
一つずつ実践に落とし込んで、うまく決断疲れと付き合っていければ今より楽に過ごせそうですね。